玄米粉パンと全粒粉パンはどちらも外皮と胚芽を残した未精製の粉で作られますが原料が異なるため見た目や食感や栄養には違いがあります。どちらを選べば良いのか迷う人も多いですが用途や体質や好みによって向き不向きが変わります。
このページでは栄養・食感・消化・扱いやすさを整理しながらそれぞれの粉の良さを分かりやすくまとめています。パン作りを始めた人や日々の食事に取り入れたい人が自分らしく選べるように丁寧に解説していきます。
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玄米粉パンと全粒粉パンは何が違うか?
玄米粉パンと全粒粉パンはどちらも精製されていない穀物を使ったパンですが用途や味わいに違いがあり目的によって選び分けることができます。最初に大きな違いを一覧で整理すると特徴が明確になります。
玄米粉パンは小麦を使わずに作るパンとして利用され米由来の原料を使いたい人やグルテンを控えたい人に向いています。全粒粉パンは小麦の風味と軽さを残したまま未精製の栄養を取り入れたい人に適しています。
玄米粉パンは玄米をそのまま粉にしたもので糠層と胚芽がすべて残った状態です。全粒粉パンは小麦の外皮と胚芽と胚乳を取り除かずに製粉した粉を使います。どちらも精製されていませんが穀物の構造が異なるため粉の特徴も変わります。
玄米粉と全粒粉はいずれもビタミンB群やミネラルを残した未精製の粉であり精製粉と比べると栄養が失われにくい特徴があります。玄米粉は玄米の糠層と胚芽がそのまま含まれるためマグネシウムやマンガンなどの微量ミネラルが多い点が特徴です。一方で全粒粉は小麦由来のたんぱく質を含みグルテンが生地の性質に影響する点が異なります。食物繊維は玄米粉にも全粒粉にも含まれますが外皮の量が多い小麦では全粒粉の方が総量として多い傾向があります。どちらも未精製の穀物であり栄養の残り方に違いがあるため目的に応じて選ぶことができます。
玄米粉パンは水分を含みやすく密度が出やすいためもっちりした重さがあります。全粒粉パンは発酵によって気泡が入りやすく生地が広がるため軽さと香ばしさが出やすくなります。
玄米粉パンは生地が締まりやすく重く感じやすい特徴があります。全粒粉パンは膨らみが良いため同じ量でも負担が軽く感じられます。どちらも外皮が含まれますので人によって食物繊維の影響でお腹に張りを感じることがあります。
このように玄米粉パンと全粒粉パンは同じ未精製の穀物でも原料と構造が異なるため用途や目的に合わせて選びます。
| 項目 | 玄米粉 | 全粒粉 |
|---|---|---|
| 原料 | 玄米をそのまま粉砕 | 小麦をそのまま挽いた粉 |
| 精製度 | 未精製(外皮と胚芽を含む) | 未精製(外皮と胚芽を含む) |
| 主な栄養 | ビタミンB群・ミネラル・食物繊維 | たんぱく質・食物繊維・ビタミンB群 |
| グルテン | 含まない | 含む |
| 食感 | もちっと・密度がある | 香ばしい・軽さがある |
| 味(風味) | やさしい甘み・あっさりした香ばしさ | 小麦の香ばしさ・コクのある味わい |
| 膨らみやすさ | 膨らみにくい | 膨らみやすい |
| 消化への影響 | グルテン無し・不溶性食物繊維あり | グルテンあり・不溶性食物繊維多い |
| 向いている場面 | しっかり焼き上げるのを楽しみたい時 | 扱いやすさを重視する時 |
玄米粉パンとは?特徴・栄養・メリット
玄米粉パンは玄米をそのまま細かく挽いた玄米粉を使って作るパンです。玄米は精白していないため糠層や胚芽の部分が残っており、そのまま粉にすることで玄米らしい栄養や風味を生かせる点が特徴で粉状なので扱いやすく料理やお菓子にも応用しやすい素材です。
玄米粉パンは玄米粉を主原料にして生地を作るため小麦粉を使ったパンとは仕上がりの食感がまったく違います。玄米粉は小麦粉と違ってグルテンを含まないため生地が大きく伸びたり軽く膨らんだりはしません。そのぶん気泡が入りにくく焼き上がりはやや密度のあるもっちりとした食感になります。
ふわふわの軽いパンを求める人には合わないかもしれませんが落ち着いた食べ応えのあるパンが好きな方には向いています。栄養面では玄米に含まれるビタミンB群・ミネラル・食物繊維が比較的残りやすく精白小麦粉では補えない成分を取り入れやすい点が魅力です。毎日の食事で自然なかたちで栄養を意識したい方に役立つ素材といえます。
グルテンを含まないため生地がほぐれやすく不溶性食物繊維が含まれて食べ応えがありますが体質によっては一度に大量に摂取しないほうが良い場合もあります。玄米粉パンの風味は香ばしさと控えめな甘みがあり強いクセは出にくいタイプです。
サラダ・スープ・卵料理など日常の食事にも合わせやすく素朴さが魅力のパンといえます。噛み応えがあり満足感が出やすいので食べ過ぎを避けたいときやダイエット中の主食にも取り入れやすい選択肢です。
全粒粉パンとは何かと特徴とメリット
全粒粉パンは小麦を丸ごと挽いた全粒粉を使って作るパンです。小麦は外皮と胚芽と胚乳で構成されていて全粒粉はこれらを精製せずにそのまま粉にした原料です。未精製の粉であるため小麦に含まれる成分が保たれやすく栄養を残したまま使える点が特徴です。小麦本来の香りを感じたい方にも向いています。
全粒粉は小麦粉と異なり外皮が細かく砕かれた状態で含まれるため生地に独特の風味と噛み応えが加わります。全粒粉パンは香りが際立ちやすく食べ進めたときに穀物の香ばしさを感じやすい特徴があります。噛むほどに味が広がるパンであり満足感を高めたいときに選ばれます。
小麦にはグルテンが含まれていて生地が伸びやすく膨らみやすい性質があります。全粒粉にも同じ小麦の特性が残りますが外皮が多く含まれるため吸水に時間がかかることなど生地の扱いには注意が必要で水分量などを丁寧に調整しながら行います。
栄養面では全粒粉は小麦由来のビタミンB群・ミネラル・食物繊維が残りやすい特徴があります。精白小麦粉ではほとんど失われる外皮と胚芽の成分が残るため栄養を意識したい食事に取り入れやすい素材です。特に食物繊維の量は小麦の方が多い傾向があり腸内環境に気を配りたいときにも使える選択肢になります。
風味は小麦の香ばしさと穀物らしい力強さがあり玄米粉パンと比べると香りの主張が出やすいパンになります。味わいはしっかりしていて具材との組み合わせでも香りが残りやすい特徴があります。食事に香ばしさを加えたいときや全粒粉ならではの風味を楽しみたいときにも使いやすいパンです。
全粒粉パンは栄養を残したいときや小麦の香ばしさを求める方に向いたパンであり普段の食事に自然な形で食物繊維を取り入れたい方にも選ばれています。
ここで玄米パンのレシピと玄米粉のおすすめ製品についてご興味がおありの方は下のボックスから内部リンクしておりますのであわせてお読みくださいませ。
玄米粉パンと全粒粉パンの違いをもっと詳しく比較
玄米粉パンと全粒粉パンはどちらも未精製の穀物を使う点が共通していますが原料が異なるため特徴も大きく変わります。玄米粉パンは玄米を全粒粉パンは全粒小麦を粉にした原料を使います。この違いが栄養と食感と生地の性質にそのまま反映されます。
まず原料の違いでは玄米粉は米由来でグルテンを含みません。全粒粉は小麦由来でグルテンを含みます。玄米粉パンはグルテンが無いため生地が伸びにくく膨らみ方が控えめになります。全粒粉パンはグルテンの働きが残るため玄米粉に比べてよく膨らみます。
食感にも違いがあり玄米粉パンは水分を抱え込みやすい性質がありしっとりとして焼き上がりは密度が高い方向にまとまります。結果として弾力を感じやすくもちもちしたパンになりやすい特徴があります。全粒粉パンは小麦の性質が残るため一般的なパンに近い食感を作りやすいという特徴があります。
どちらも精白された粉と比べるとビタミンB群・ミネラル・食物繊維などの栄養が保たれやすく食事の中で補いにくい成分を取り入れやすい原料です。ただし構成のバランスは異なり全粒粉はたんぱく質が多い傾向があります。
消化のしやすさにも違いがあります。玄米粉パンはグルテンを含まないため生地がほどけやすい性質があります。全粒粉パンはグルテンがあるため生地がしっかりまとまりやすいという点が玄米粉パンとは異なります。どちらも不溶性食物繊維を含む粉ですが全粒粉の方が、ふすまと呼ばれる外皮が厚く含まれる割合が多いので外皮の存在感が玄米粉より強く残ります。
風味の違いも特徴的で玄米粉パンは玄米のやさしい香ばしさとあっさりとした甘味がありさまざまな料理に合わせやすいパンです。全粒粉パンは小麦の香ばしさがしっかり感じられるため風味を主役にしたい食事に向いています。
このように両者は未精製という点では共通していますが原料の違いが仕上がりの特徴を大きく左右します。どちらが良いかではなく用途や好みや食事の場面に合わせて選べる点が両者の利点です。
食感・香り・味わいの違いは?
玄米粉パンと全粒粉パンは同じ未精製の粉でも実際に口にしたときの印象が大きく異なります。玄米粉パンは焼き上がりがしっとりとして噛むほどにやさしい甘みが広がります。生地はもちっとしたまとまりがあり小麦パンのような軽いふわふわ感より密度のある食べ応えが出ます。
香りは玄米らしい香ばしさがありますが強く主張しすぎず日常の食事にも馴染みやすいやわらかな風味になり自然な甘さが残り食事パンとして続けやすい仕上がりになります。
全粒粉パンは一口食べた瞬間に小麦の香ばしさがしっかりと立ち外皮と胚芽が残るため香りに深みがあり食感にも特徴が出ます。生地はグルテンが働くことでよくまとまりクラムには細かな気泡が入り白い小麦パンほどのふわふわ感は出ませんが噛み心地の良い弾力が生まれます。小麦ならではの香りとコクが強いためパン自体の風味を味わいたい人に向いていてトーストにすると表面の香ばしさが増し食べ応えも高くなります。
食べ続けやすさの視点で見ると玄米粉パンはやさしい甘みと特有の風味が毎日の食事に取り入れやすい特徴があります。全粒粉パンは香りがしっかりするため好みによっては継続しやすく小麦粉パンよりもコクのあるパンを求める人に合います。どちらも未精製の粉であるため噛むほどに味わいが広がる点が共通していますが口に残る印象ははっきりと異なり求める食感や香りによって選ぶ楽しさがあります。
栄養比較:玄米粉パンと全粒粉パンの違い
玄米粉パンと全粒粉パンはどちらも未精製の粉を使って作られるため栄養を残したまま食べられる点が共通していますが原料が異なるため含まれる成分の傾向には違いがあります。ここでは食物繊維・GI・ビタミンB群・ミネラル・カロリー・グルテンの6つを基準にし両者の特徴を整理します。
食物繊維は両方に含まれますが量には差があります。玄米粉パンは玄米の糠層に由来する食物繊維が含まれていますが全粒粉パンは小麦の外皮が多く残るため食物繊維がやや多くなる傾向があります。
GI値はどちらも精製された粉より低くなりやすく血糖の上がり方が穏やかになりやすい点が共通しています。どちらが大きく優れるといった差ではなく未精製の粉を使うことによる全体的な特徴として落ち着いた血糖の変化につながりやすい点が利点になります。
カロリーは大きな差はありません。玄米粉は100g当たり約350kcal前後全粒粉は約330kcal前後であり用途の違いで大きく変わるわけではありません。栄養の違いは内容の偏りではなく原料が異なることによるバランスの差です。
大きな違いはグルテンの有無で玄米粉パンはグルテンを含まないため生地に強い粘りを作らず食感や消化の感じ方が控えめになります。全粒粉パンは小麦由来のグルテンを含むため生地がまとまりやすくパンらしいふくらみが出る点が異なります。
以下は両者の栄養(100g当たり)を一覧で比較した表です。
| 項目 | 玄米粉 | 全粒粉 |
|---|---|---|
| エネルギー | 約350kcal前後 | 約330kcal前後 |
| たんぱく質 | 約6〜7g | 約12〜14g |
| 脂質 | 約2〜3g | 約2〜3g |
| 炭水化物 | 約75g前後 | 約70g前後 |
| 食物繊維 | 約4〜5g | 約10〜12g |
| ビタミンB1 | 含む | 含む |
| ビタミンB2 | 含む | 含む |
| 鉄 | 含む | 含む |
| マグネシウム | 多い | 多い |
| カルシウム | 含む | 含む |
| マンガン | 含む | 含む |
| 亜鉛 | 含む | 含む |
| グルテン | 含まない | 含む |
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どちらを選ぶべきか?目的別の選び方ガイド
玄米粉パンと全粒粉パンはどちらも未精製の穀物を使うため栄養を残したまま食べられる点が共通していますが目的によって向き不向きがあります。ここでは迷ったときに基準となる要素を整理しまとめます。
食感の面では玄米粉パンはもちもちとした弾力が出やすく水分を多く含むためしっとりしています。生地は膨らみが控えめで軽さよりも落ち着いた口当たりを求める人に向いています。全粒粉パンは外皮由来の香ばしさと噛むほどに広がる風味が特徴で小麦の性質を活かして素直にふくらみます。軽い食感を求める場合には全粒粉パンが推奨されます。
栄養の面では玄米粉も全粒粉も微量ミネラルを取り入れやすくどちらもビタミンB群と食物繊維を含みますが外皮の量が多い全粒粉は食物繊維の総量が多くなりやすい傾向があり玄米粉に比べてたんぱく質を含みます。
消化の面で選びたい場合は食べ方が基準になります。玄米粉パンはグルテンを含みませんが不溶性食物繊維が含まれるため一度に大量に摂取すると消化に負担が出る場合があります。全粒粉パンはグルテンと不溶性食物繊維を含むためよく噛んで食べることで胃腸の負担を軽減できる場合があります。
ダイエット中は満足感を基準に選ぶ方法があります。玄米粉パンは生地が密度を持ち噛み応えが出やすく少量でも満足しやすく感じられる場合があります。全粒粉パンは香ばしさと軽さがあり食べ過ぎを防ぎながら食事のバランスを整えたい人に向いています。
味と食感の違い:玄米粉パンと全粒粉パンのちがい
玄米粉パンと全粒粉パンはどちらも未精製の粉を使うため香りや食感に特有の素朴さがありますが味わいの方向性にははっきりと違いがあります。ここでは玄米と小麦という原料の違いから生まれる風味と食感の特徴を整理しまとめます。
玄米粉パンの味は玄米ご飯に近い香ばしさと控えめな甘みがあり水分を抱えやすいため焼き上がりはしっとりしやすくもちもちとした食感になります。グルテンを含まないため膨らみは控えめで軽さよりも密度を感じる仕上がりになり小さめの量でもしっかりした食べ応えが得られます。
全粒粉パンは小麦ならではの香ばしさが強く噛むほどに深い風味が広がる点が特徴で外皮が多い割合で含まれていて色が濃く焼き上がりの香りも力強く存在感があります。グルテンを含むため玄米粉パンよりも気泡が入りやすく生地がふっくらしやすい特徴があり食感は軽さがありながら外皮が含まれるため噛むほどに香りが増します。
食べたときの満足感にも違いがあり玄米粉パンは生地が密度を持ち水分を含んでまとまりがあるため噛んだときにしっかりしており少量でも満足しやすい傾向があります。全粒粉パンは香ばしい風味と軽い食感があり食事全体のバランスを整えながら食べ進めやすい特徴があります。
それぞれの味と食感は原料の特徴を反映しており玄米のやさしい甘みと落ち着いた香りを求める場合には玄米粉パンで小麦の香ばしさと軽い食感を求める場合には全粒粉パンが選びやすくなります。
どちらがダイエット向きか?特徴からの比較
玄米粉パンと全粒粉パンはどちらも精製をしていない粉を使うため満腹感が得られやすく栄養が豊富なためダイエット中の主食として選ばれることがありますがやや特徴は異なります。カロリー・たんぱく質・食物繊維・消化のしやすさなど比較しどのように選ぶと体調管理がしやすくなるかを整理します。
玄米粉パンはエネルギー量が全粒粉パンよりやや高いものの生地の密度があり少量でも満足感が得られやすい特徴があります。さらに水分を抱えやすく焼き上がりがしっとりしやすいため噛む回数が自然に増えるためゆっくり食べ進めることができます。
食物繊維は不溶性が中心で腸の動きを助けますが急に量を増やすと張り感が出ることがあるため少量から慣らす食べ方が向いています。控えめの甘味があり主張が穏やかなため安定した食事を続けたい場合に選びやすくなります。
全粒粉パンは玄米粉パンよりたんぱく質が多く生地がしっかりまとまるためふっくらとした仕上がりになります。食物繊維は不溶性が中心で量も多く噛むほどに香ばしさが広がるという特徴がありグルテンを含むため生地の食感が良いですが噛む回数が少なくなると満腹感が遅れてしまいますのでゆっくり食べることで食べ過ぎを防ぎやすくなります。香ばしさがあり野菜・たんぱく質などを含むおかずとの組み合わせが作りやすいというメリットがあります。
ダイエットで選ぶ基準は自分の体調と食べ方に合うかどうかで変わります。少量で満足しやすく落ち着いた味を求める場合は玄米粉パンで軽い食感で食事全体をまとめたい場合は全粒粉パンが使いやすくなります。どちらも素材の風味が残り、ゆっくり噛んで食べることで満足感を得やすくダイエット中の食事として相応しいものとして取り入れられます。
どちらが健康に良いか?栄養バランスから考える
玄米粉パンと全粒粉パンはどちらも未精製の原料を使うため栄養が残りやすい食品ですが含まれる成分には違いがあり健康面での向き不向きもがあります。まず玄米粉パンは玄米の糠層や胚芽に含まれるビタミンB群・ミネラル・食物繊維が残りやすく特にマグネシウム・マンガン・亜鉛などの微量成分を日常の食事で補いたい場合に使いやすい特徴があります。玄米は精白をしていないため微量栄養素が失われにくく朝食や軽食でも自然な形で摂り続けることができます。
全粒粉パンも小麦に含まれるビタミンB群・ミネラル・食物繊維が残り特にたんぱく質が多い点が玄米粉パンとの大きな違いです。小麦のたんぱく質にはグルテンが含まれ生地を支える構造を作ると同時に食品としてのたんぱく質量を増やしていて筋肉・皮膚・髪など身体に欠かせない栄養素のため普段の食事で不足しやすい人にとって全粒粉パンは手軽な補給源になります。食物繊維量は全粒粉の方が多い傾向があり腸内環境を整えたい場面でも役立ちます。
消化の面では性質が異なり玄米粉パンはグルテンを含まないため生地がほどけやすく体質によっては全粒粉よりは負担を感じにくい場合があります。ただし不溶性食物繊維が含まれるため急に量を増やしたときにお腹の張りが出ることがありますので少量から慣らす食べ方が向いています。
全粒粉パンはグルテンを含むため生地がまとまりやすくよく噛むことで消化が進みやすくなります。どちらもゆっくり噛んで食べることが健康面では共通のポイントになります。
健康の観点から選ぶ基準は栄養のどこに重点を置くかで変わります。グルテンを避け微量栄養素を意識して補いたい場合は玄米粉パンですし微量栄養素に加えて、たんぱく質と食物繊維をしっかり取りたい場合は全粒粉パンが向いています。どちらも精製度が低く素材の栄養が残りやすいため普段の食事に取り入れると栄養バランスを整えやすく健康的な食習慣づくりに役立ちます。
パン作り・料理での違い(焼き方・扱いやすさ)
玄米粉と全粒粉はどちらも未精製の粉ですがパン作りに使ったときの扱いやすさや焼き上がりの特徴にははっきりした違いがあります。玄米粉はグルテンを含まないため生地が膨らみにくいため一般的な小麦粉パンのようにふっくら膨らませるには工夫が必要で水分量やサイリウムを使うなどの配合を丁寧に調整しながら扱うことが大切になります。気泡が入りにくく焼き上がりは密度のある食感になりやすい特徴があります。
全粒粉は小麦が原料のためグルテンが含まれ生地がつながりやすく扱いやすい点が初心者にも向いています。外皮や胚芽が残るため生地の伸びは精製された小麦粉より控えめですがパンらしい膨らみは得やすい傾向があります。水分を含むと生地がしっかりまとまりやすくこねる作業も比較的安定しやすいため家庭のパン作りでは全粒粉の方が失敗しにくいと感じる人が多くなります。
料理に使うときにも玄米粉ならではの特徴が表れます。玄米粉は粒子が水分をよく吸うためスープや煮物では自然なとろみがつきやすく素材の味を損ねにくい使い方ができます。グルテンを含まないため生地が強くまとまる性質はありませんが焼き菓子ではやさしい口当たりになり玄米の香ばしさがほどよく加わります。
小麦粉のように大きく膨らむ仕上がりにはなりませんが日常の料理にも取り入れやすい粉です。全粒粉はパンや焼き菓子に使うと香ばしい風味がしっかり残りますし食物繊維やグルテンの影響で食べ応えが出やすくなります。
初心者が失敗しにくい配合としては玄米粉の場合は水分を多めにし生地を固くしすぎないことと少量の油やサイリウムを加えてまとまりを良くする方法があります。全粒粉の場合は白い小麦粉と合わせて使うとより扱いやすく膨らみやすくなります。どちらも粉の特徴を理解しながら無理のない範囲で調整すると焼き上がりが安定し味わいも自然に整います。
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あとがき|粉の違いを知ることで食べ方の選択肢が広がる
玄米粉と全粒粉の違いを比べると同じ未精製の粉でも性質が異なりますが背景には穀物そのものの構造や育ち方があります。玄米は外皮が薄く油脂の含有量が少ない特徴がありまずが全粒粉は小麦特有の香りとたんぱく質のグルテンが含まれることなどの違いがあります。
どちらが優れているということはなく体質や目的や好みによって向き不向きが生まれます。しっとりもちもちを求める日には玄米粉をからりとした香りを楽しみたい日には全粒粉をといったように使い分けることもできます。自宅で作る場合は粉の吸水の違いや膨らみやすさの差を知ると失敗が減り料理の幅も広がります。
日々の食事は小さな選択の積み重ねですので玄米粉と全粒粉の特性を知ることで選びやすくなり料理の幅を広げてくれます。どちらも自然なかたちで栄養を摂取できますのでこのコンテンツが健康的な食事を続けけていくための手助けになれば幸いです。
さらに玄米パンのレシピや玄米粉のおすすめ製品についてご興味がおありの方は下のボックスから内部リンクしておりますのであわせてお読みくださいませ。
他にも玄米についてご興味がおありの方は下の関連記事もご覧ください。玄米についての疑問がおありの方は末尾のサイト内検索もご利用下さい。それではよい玄米ライフをお送りくださいませ!




