玄米基礎編

玄米の等級はどう決まる?農産物検査の基準と品質の見方を解説

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ハク
ハク
こんにちはハクです!今回は玄米の一等米・二等米・三等米にはどんな違いがあるのか教えて?
ゲン
ゲン
はい!こんにちはゲンです。玄米の等級の違いや等級とおいしさの関係まで詳しく解説するよ!

玄米には「一等米」「二等米」「三等米」という等級があることをご存じでしょうか。一等米と聞くと品質が高く、おいしいお米を想像するかもしれませんが玄米の等級は味の良し悪しを直接評価したものではなく整粒割合・水分・被害粒・着色粒などの状態を農産物検査の基準に従って判定したものです。

では一等米と二等米そして三等米では具体的に何が違うのでしょうか。また等級が高いほどおいしいのか?価格にはどのような関係があるのでしょうか。ここでは玄米の等級を決める検査規格や評価項目を比較表で分かりやすく整理し農産物検査の流れ・機械鑑定規格との違い・等級表示の読み方まで詳しく解説します。玄米の品質を正しく理解し自分に合った玄米を選ぶための知識を一緒に深めていきましょう。

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玄米の等級とは?一等米・二等米・三等米の基本

お米を購入するとき「一等米」という言葉を見聞きしたことはありませんか。一等米と聞くと品質が高く、おいしいお米という印象を持つかもしれませんが玄米の等級は単純に味の良し悪しを表すものではありません。玄米の等級とは収穫後の玄米について粒の状態や水分などが一定の規格に適合しているかを確認し、その結果に応じて区分する仕組みで日本では農産物検査法に基づく検査制度が設けられており玄米の品質を共通の基準で評価するために利用されています。

玄米の等級は何のためにあるのか

収穫された玄米には、粒が十分に成熟したものもあれば成熟が不十分なもの・割れや傷があるもの・色が変わったものなどが含まれる場合があります。こうした粒の状態は栽培中の天候や収穫時期あるいは乾燥・調製などの条件によって異なり同じ品種の玄米でも収穫された場所や年によって品質に違いが生じることがあります。

そこで一定の検査規格を設け玄米の状態を客観的に区分することが必要になります。例えば生産者が出荷した玄米を集荷業者や卸売業者が取り扱う場合、共通の等級基準があれば取引する玄米の品質について認識を共有しやすくなります。また玄米を精米するときには割れた粒や未熟な粒などの混入状況が製品として利用できる米の割合に関係します。等級は、こうした流通・加工上の品質を把握する手掛かりにもなります。

一等米・二等米・三等米はどう違うのか

水稲うるち玄米の従来の検査規格では主に一等・二等・三等の区分が設けられています。一等米は整った粒の割合などについて比較的厳しい基準を満たした玄米で二等米・三等米になるにつれて一部の検査項目で認められる範囲が広くなります。

ただ等級は粒の外観や状態などに関する基準であり炊飯したご飯のおいしさを直接測定した結果ではありませんので一等米だから必ずおいしい二等米や三等米だからおいしくないと判断することはできません。

等級を知ると玄米の見方が変わる

玄米の等級を理解するうえで大切なのは「何を基準に評価しているのか」を知ることで例えば整粒の割合が高い玄米と未熟粒や被害粒が比較的多い玄米では外観や精米時の歩留まりに違いが生じることがある一方、食味には品種・産地・栽培条件・保存状態・炊飯方法などさまざまな要因が関係しています。

つまり玄米の等級は品質を理解するための重要な情報の一つですが玄米の価値をすべて決めるものではありません。次の章では一等米・二等米・三等米を分ける具体的な検査基準について数値を交えながら詳しく見ていきます。

一等米・二等米・三等米の違いとは?玄米の検査基準を比較

玄米の等級は一等米・二等米・三等米という名称だけで決まるものではありません。農産物検査では整った粒の割合や水分、傷んだ粒の混入状況など複数の項目について基準が設けられています。例えば見た目がきれいで粒のそろった玄米でも水分や着色粒などが基準を超えていれば希望する等級には該当しません。では実際にどのような数値を使って等級が区分されているのでしょうか。
ハク
ハク
整粒の割合だけでなく傷んだ粒・着色した粒・水分なども調べて全部の基準から等級が決まるんだね!

一等米・二等米・三等米の検査基準一覧

農林水産省が定める「水稲うるち玄米」の品位規格を比較すると次のようになります。

検査項目 一等米 二等米 三等米
整粒割合(最低限度) 70% 60% 45%
形質(最低限度) 一等標準品 二等標準品 三等標準品
水分(規格表の最高限度) 15.0% 15.0% 15.0%
被害粒等の合計(最高限度) 15% 20% 30%
死米(最高限度) 7% 10% 20%
着色粒(最高限度) 0.1% 0.3% 0.7%
異種穀粒(最高限度) 0.4% 0.8% 1.7%
異物(最高限度) 0.2% 0.4% 0.6%

出典:農林水産省「玄米の検査規格」

※水稲うるち玄米の従来の品位規格。水分については醸造用玄米を除き附則により当分の間16.0%が最高限度となります。異種穀粒はもみ・麦などの区分ごとの限度を合算した参考値です。

整粒割合70%・60%・45%とは何を意味するのか

等級を理解するうえで最初に注目したいのが「整粒(せいりゅう)」で十分に成熟し形や状態が正常な米粒を指します。整粒割合は検査対象となる玄米の重量に対して整粒がどれだけ含まれているかを示すものです。例えば検査対象の玄米100gのうち整粒が75g含まれていれば整粒割合は75%となります。一等米では70%以上・二等米では60%以上・三等米では45%以上が必要です。

被害粒・死米・着色粒にも基準がある

整粒以外に注目したいのが正常な状態ではない粒の混入割合で被害粒は病害虫や損傷などの影響を受けた粒で死米は成熟が著しく不十分な粒などを指します。また着色粒は規定された変色が認められる粒で項目ごとの上限に加え被害粒・死米・着色粒・異種穀粒・異物を合わせた割合にも上限が設けられています。一等米では合計15%以下・二等米では20%以下・三等米では30%以下です。個々の項目が基準内であっても合計値が上限を超える場合には、その等級には該当しません。

水分と形質も等級判定に関係する

玄米の水分は貯蔵中の品質を管理するうえでも重要で水分の規格表には各等級とも15.0%と記載されていますが附則により醸造用玄米を除く玄米では当分の間16.0%が最高限度として扱われます。また「形質」は粒の充実度や未熟粒の状態などを標準品と比較して評価する項目で整粒割合だけでは表せない外観上の特徴も等級判定に関係しています。

一つでも基準を満たさなければ等級は変わる

例えば整粒割合75%・被害粒等の合計10%・死米3%という玄米があったとします。これらの数値は一等の基準内ですが着色粒が0.2%含まれていた場合、一等の上限0.1%を超えています。この場合ほかの項目も二等の基準を満たしていれば二等に該当することになります。このように玄米の等級は特定の項目だけでなく複数の条件を組み合わせて判定されます。

次の章では整粒・未熟粒・被害粒・死米・着色粒など、それぞれの米粒にどのような違いがあるのかを詳しく見ていきます。

整粒・未熟粒・被害粒とは?玄米の粒の状態による違い

収穫された玄米をよく観察すると粒の大きさ・色・形が必ずしも同じではないことが分かります。ふっくらと充実した粒もあれば白っぽく見える粒・割れや傷がある粒・褐色などに変色した粒もあります。農産物検査では、こうした玄米の状態を一定の基準に従って分類し等級判定に利用しています。ただ見た目が異なる粒がすべて同じ理由で発生するわけではありません。稲の生育中に生じたものもあれば収穫・乾燥・籾すりなどの工程で生じるものもあります。

整粒とは?十分に成熟した正常な玄米

整粒(せいりゅう)とは十分に成熟し正常な状態にある玄米の粒を指します。粒が充実しており著しい損傷や変色などが認められないことが特徴で農産物検査では整粒がどの程度含まれているかが等級を判定する重要な指標になりますが整粒は単に粒の大きさがそろっていることを意味するものではありません。成熟の状態や外観などを含めて判断されます。

未熟粒とは?成熟が十分でない玄米

未熟粒(みじゅくりゅう)とは稲の登熟が十分に進まず正常な整粒の状態に達していない粒で登熟とは稲の開花後に米粒の内部へでんぷんなどが蓄積し粒が充実していく過程を指します。この過程で高温などの影響を受けると内部が白く濁って見える白未熟粒が発生することがありますし充実が不十分なために粒が薄くなったり形が十分に整わなかったりする場合もあります。ただ白く見える玄米がすべて同じ種類の未熟粒とは限りません。白濁する位置や状態によっても区分が異なります。

被害粒とは?病害虫や損傷などの影響を受けた粒

被害粒(ひがいりゅう)とは病害虫や物理的な損傷などによって正常な状態が損なわれた玄米で例えば虫による食害を受けた粒・発芽してしまった粒・割れや欠けが生じた粒などが含まれます。また乾燥条件などによって粒に亀裂が生じる胴割粒も品質管理上の重要な対象です。胴割れがある玄米は、その後の精米工程で砕けやすくなることがあり製品として利用できる米の割合に影響する場合がありますので収穫後の乾燥や籾すりでは玄米に過度な負担をかけないよう管理することが大切です。

死米・着色粒とは?外観から分かる粒の違い

死米(しにまい)とは正常な成熟に至らず粒の充実が著しく不十分な玄米を指し外観などの特徴によって青死米や白死米などに区分されます。一方、着色粒(ちゃくしょくりゅう)は粒の表面などに規定された着色が認められる玄米です。

着色の原因には病害虫や生育中の環境などが関係する場合がありますが着色粒の判定は規格に基づいて行われるため単に色が違う粒をすべて着色粒と判断するわけではありません。例えば赤米や黒米などの有色米が持つ品種本来の色と通常の玄米に発生する着色粒は区別して考える必要があります。

粒の違いを知ることが品質管理の理解につながる

玄米の粒の状態を整理すると次のようになります。

粒の区分 主な特徴
整粒 十分に成熟し、正常な状態にある粒
未熟粒 登熟が十分に進まず、充実が不十分な粒
被害粒 病害虫や損傷などの影響を受けた粒
死米 成熟が著しく不十分な粒
着色粒 規格に該当する変色が認められる粒

このように玄米の外観には栽培中の生育状況だけでなく収穫後の乾燥・調製などの工程も関係しています。一粒一粒の違いを理解すると農産物検査が単に見た目の良し悪しを判断するものではなく玄米の状態を共通の基準で評価する仕組みであることが見えてきます。

次の章では、こうした粒の状態を実際の農産物検査でどのように確認し等級を決定しているのかを解説します。

玄米の等級はどう決まる?農産物検査の流れと判定方法

玄米の等級は収穫されたお米を見ただけで決まるものではありません。農産物検査では検査対象となる玄米から試料を採取し粒の状態や水分などを確認したうえで定められた規格に照らして判定します。また近年では従来の検査方法に加え穀粒判別器を利用した機械鑑定規格も導入されています。ここでは玄米がどのような手順で検査され等級が決まるのかを見ていきましょう。

農産物検査は誰が行うのか

玄米の等級を判定する農産物検査は農産物検査法に基づいて行われます。現在、国内の米穀検査では農林水産大臣の登録を受けた登録検査機関が重要な役割を担っています。登録検査機関には農業協同組合や民間の検査事業者などがあり検査を担当する農産物検査員が定められた方法に従って判定します。なお農産物検査は収穫されたすべての玄米に一律に義務づけられているわけではありません。生産者や流通事業者などが取引や品質確認の目的に応じて検査を利用しています。

玄米の試料を採取して状態を確認する

検査では、まず対象となる玄米の荷口から定められた方法で試料を採取します。荷口とは検査や取引の対象としてまとめられた玄米の単位で袋詰めされた玄米や施設でまとめて管理されている玄米などが対象になります。試料を採取する際には特定の部分だけに偏らず検査対象の状態を適切に反映できるようにすることが重要で採取した試料について水分や粒の状態などを調べ検査規格への適合状況を確認します。

標準品との比較によって形質を判定する

従来の品位検査では数値で示される項目だけでなく「形質」も評価します。形質とは玄米の粒の充実度や外観などを総合的に捉える検査項目で判定では一等・二等・三等それぞれの標準品と比較し検査対象の玄米がどの等級に相当する状態にあるかを確認します。例えば整粒割合が一等の基準を満たしていても形質が一等標準品に達していなければ一等には該当しません。このよう、数値による基準と標準品による評価を組み合わせることで玄米の品位を判定しています。

複数の検査項目から等級を決定する

検査では整粒割合・被害粒・死米・着色粒・異種穀粒・異物・水分・形質などについて該当する規格を確認します。例えば整粒割合が75%で一等の最低限度を上回っていても着色粒が一等の最高限度を超えていれば一等とは判定されません。

各項目がどの等級の基準を満たしているかを確認し必要な条件をすべて満たす等級が決まります。なお三等の基準にも達しない場合などには規格外と判定されることがありますが規格外という判定だけで、その玄米が食品として利用できないと決まるわけではありません。等級の判定と食品の安全性の判断は目的の異なるものです。

機械鑑定規格では何が変わったのか

2022年(令和4年)産米から水稲うるち玄米について従来の等級検査とは別に「機械鑑定を前提とした農産物検査規格」が導入されました。この規格では穀粒判別器などの測定機器を使用し玄米の状態を具体的な数値で示すことができます。

例えば白未熟粒が何%含まれているのか胴割粒や砕粒がどの程度あるのかといった情報を測定結果として確認できます。機械鑑定規格は一等米・二等米・三等米を機械で自動的に決めるための制度ではありません。従来の等級検査と機械鑑定規格は異なる形で玄米の品質情報を示す仕組みです。

従来の等級検査と機械鑑定規格の違い

比較項目 従来の等級検査 機械鑑定規格
主な目的 等級による品質区分 品質を数値で示す
評価方法 目視・標準品との比較・計測 測定機器・一部目視
結果の示し方 一等・二等・三等・規格外 項目別の測定値
主な評価項目 整粒・形質・水分・被害粒等 容積重・白未熟粒・胴割粒・砕粒等
特徴 共通の等級で品質を把握できる 粒の状態を詳しく把握できる

機械鑑定では、すべての項目を機械だけで判定するわけではありません。異種穀粒や異物など一部には目視による確認も含まれます。また2024年(令和6年)産米からは従来の等級検査と機械鑑定による測定結果を1枚の検査証明書に記載できるようになりました。

検査結果は玄米の流通にどう役立つのか

玄米の検査結果は生産者だけでなく集荷業者・卸売業者・、精米業者などにとっても重要な情報になります。例えば精米業者が玄米を仕入れる際には等級に加えて胴割粒や砕粒の割合などを把握することで精米時の品質管理に役立てることができます。

また生産者にとっては収穫した玄米の状態を確認し翌年の栽培管理や収穫・乾燥条件を見直すための参考情報にもなります。このように農産物検査は単に一等米・二等米・三等米を区分するだけでなく玄米の品質情報を生産から流通・加工へとつなぐ役割を持っています。

次の章では消費者にとって特に気になる「一等米は二等米や三等米よりおいしいのか」「等級と販売価格にはどのような関係があるのか」を考えていきます。

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玄米の等級と食味・価格の関係とは?一等米は本当においしいのか

玄米の等級について次に気になるのが「一等米は二等米や三等米よりおいしいのか」ということですが一等米は整粒割合などについて厳しい基準を満たしているため品質の高いお米という印象があります。しかし農産物検査による等級と炊飯したご飯のおいしさは必ずしも一致するものではありません。また等級は玄米の取引価格にも関係しますが販売価格を決める要因は等級だけではありません。ここでは、玄米の等級を消費者の立場から考えてみましょう。

ゲン
ゲン
玄米の味や食感には品種や炊き方なども関係するから等級と食味は分けて考えることが大切だよ!

一等米と二等米では味に違いがあるのか

玄米の等級は主に整粒割合・粒の充実度・被害粒や着色粒の混入状況などを評価するもので一方、食味には品種が持つ性質・米に含まれる成分・炊飯後の硬さや粘り・香りなど、さまざまな要因が関係しています。例えば同じ品種の一等米と二等米を比較した場合、粒の充実度や未熟粒の割合に違いがあれば炊き上がりの均一性や食感に影響する可能性があります。

しかし等級だけを見て、どちらのご飯が甘いか・香りがよいか・好みに合うか?を判断することはできません。つまり一等米は検査規格上の評価が高い玄米であって食味検査で最もおいしいと認められた玄米という意味ではありません。

玄米のおいしさを左右するものは何か

玄米の食味を考える際には等級以外の条件にも目を向ける必要があります。例えばコシヒカリ・あきたこまち・ゆめぴりかなどは、それぞれ食感や粘りなどに特徴があります。同じ等級であっても品種が違えば食べたときの印象も異なります。

また玄米はぬか層や胚芽が残っているため白米とは異なる噛み応えや風味があります。浸水時間・加水量・炊飯器の設定などによっても炊き上がりは変わりますので玄米を選ぶときには等級だけでなく品種や保存状態そして炊飯方法なども合わせて考えることが大切です。

三等米は品質が悪い玄米なのか

三等米という名称から品質に問題がある玄米を想像する方もいるかもしれませんが三等米は農産物検査において三等の基準を満たした玄米で整粒割合や被害粒などについて一等米や二等米より広い範囲が認められていますが、それだけで食用に適さないことを意味するわけではありません。

例えば夏の高温によって白未熟粒が増えた場合、玄米の等級が下がることがあります。白未熟粒は内部のでんぷんの蓄積状態などによって白く濁って見える粒ですが、その存在が直ちに食べられないことを意味するわけではありません。

ただ未熟粒の割合が増えることで炊飯後の食感や品質の均一性に影響する場合もありますので等級が低くても味は必ず同じだと考えるのも適切ではありません。農林水産省も高温による白未熟粒の増加と等級・食味の関係について解説しています。

玄米の等級によって価格は変わるのか

玄米の等級は生産者・集荷業者・卸売業者などの取引において価格を決める材料の一つになります。例えば同じ産地・品種・年産の玄米でも一等米と二等米では取引条件や価格に差が設けられる場合があります。一等米は整粒割合などの基準が厳しく精米時の歩留まりや製品の均一性を確保しやすいと考えられるためです。

しかし玄米の価格は等級だけで決まるものではありません。産地・品種・収穫年・需給状況・販売経路なども関係していますので異なる品種や産地の玄米を比べる場合には一等米だから必ず高価で三等米だから必ず安価になるとは限りません。

等級と食味・価格の違いを整理する

比較項目 主に表していること
農産物検査の等級 玄米の外観や粒の状態などが規格を満たす程度
食味評価 炊飯したご飯の味・香り・粘り・硬さなど
食味計の測定値 成分や物理的性質などから推定した食味の指標
取引価格 等級・産地・品種・需給・取引条件などを反映した価格
消費者の好み 食感・風味・炊き方などを含めた個人の評価

例えば農林水産省の食味評価に関する資料でも、お米のおいしさには品種・栽培条件・収穫後の管理・炊飯方法など多くの要因が関係すると説明されています。

等級は玄米を選ぶための情報の一つ

玄米を購入するときには一等米という表示だけに注目するのではなく品種・産地・収穫年・保存状態なども確認すると、より自分の好みに合った玄米を選びやすくなります。特に玄米は、ぬか層や胚芽が残っているため噛み応えや風味を楽しめることが特徴で同じ品種でも浸水や炊飯の条件によって食感が変わることがあります。

農産物検査の等級は玄米がどのような品質基準を満たしているかを知るための情報で食味は実際に炊いて食べることで確かめられる別の特徴です。この2つを区別して考えることが玄米の品質をより深く理解することにつながります。

玄米の等級表示から品質をどう読み取る?購入時に確認したいポイント

玄米の等級について理解したところで実際に購入する際には、どのような情報を確認すればよいのでしょうか。農産物検査では一等米・二等米・三等米などの区分によって玄米の品位を評価していますが店頭やインターネットで販売されている玄米には等級が表示されているものもあれば表示されていないものもあります。また等級が表示されていない玄米が必ずしも品質の低い玄米というわけではありません。ここでは農産物検査の結果と商品表示の違いを整理し玄米を選ぶときに確認したい情報を考えていきます。

一等米・二等米などの等級表示はどこで確認できる?

農産物検査を受けた玄米では検査証明書や検査証明に関する表示などから等級を確認できる場合があります。例えば生産者や集荷業者などが取り扱う玄米では検査結果として産地・品種・産年・等級などが管理され取引の際に利用されています。

一方、一般消費者向けに販売される玄米では必ずしも一等米・二等米などの等級が商品パッケージに記載されているとは限りませんので等級を知りたい場合には商品説明や販売者が提供する検査情報を確認する方法があります。なお等級表示と食品表示基準に基づく産地・品種・産年などの表示は役割が異なります。

検査済み玄米と未検査玄米は何が違うのか

農産物検査を受けた玄米と受けていない玄米の大きな違いは農産物検査法に基づく検査結果があるかどうかです。検査済み玄米では所定の検査規格に基づいて品位などが確認され、その結果が証明されます。一方、未検査玄米は、その農産物検査による等級判定を受けていない玄米を指します。

未検査であっても生産者や販売事業者が独自に水分や外観などを確認し品質管理を行っている場合がありますし現在の食品表示制度では農産物検査を受けていない米であっても適切な根拠資料を保管するなど所定の条件を満たせば産地・品種・産年を表示できます。したがって未検査玄米という表示だけで品質が劣る、あるいは産地や品種が不明であると判断することはできません。

規格外米とは?食べられない玄米なのか

農産物検査では一等・二等・三等の基準に該当しない玄米などが規格外と判定される場合があります。例えば整粒割合が三等の最低限度に達していない場合や被害粒などの割合が規格の上限を超えている場合ですが規格外という区分は農産物検査の品位規格に関する判定であり、そのまま食品としての安全性を示すものではありません。

規格外米の中には精米や加工などの用途に利用されるものもありますがカビや異物などの問題がある場合には食品衛生上の観点から別途判断する必要があります。そのため規格外米を購入する場合には、どのような理由で規格外になったのか、どのような品質管理が行われているのかを確認することが大切です。

玄米を購入するときに確認したい情報

玄米を選ぶ際には等級の有無だけでなく商品に記載されている情報を組み合わせて確認すると品質や商品の特徴を理解しやすくなります。

確認項目 確認する内容
産地 どこで生産された玄米なのか
品種 コシヒカリ・あきたこまちなどの品種
産年 何年に収穫された玄米なのか
等級 農産物検査による品位の区分
検査情報 農産物検査の結果や販売者が示す品質情報
調製時期 籾すり・選別などが行われた時期
保存状態 温度・湿度などの管理状況
販売者 商品の品質について問い合わせられる事業者

なお、これらすべてが製品の包装に表示される義務項目というわけではありません。調製時期や保存状態などは販売者が提供している場合に確認できる情報です。例えば同じ産地・品種・産年の玄米であっても保存条件によって品質の変化に違いが生じる場合があります。玄米はぬか層や胚芽が残っているため購入後の保存方法にも目を向けることで風味や品質を保ちやすくなります。

等級表示がない玄米はどう選べばよい?

等級が表示されていない玄米を購入する場合には、まず産地・品種・産年などの商品情報を確認してみましょう。さらに販売者が水分管理・選別方法・保存設備などについて説明していれば、その内容も参考になります。例えば低温倉庫で保管されている玄米や出荷前に色彩選別などを行っている玄米では、どのような品質管理が行われているのかを具体的に知ることができます。

ただ低温保存や選別設備の利用だけで玄米の品質がすべて保証されるわけではありません。それぞれの管理方法が、どのような目的で行われているかを理解することが大切です。また等級が確認できる商品であっても、それだけで自分の好みに合った玄米かどうかが決まるわけではありません。

等級を知ることから玄米を選ぶ楽しみへ

一等米・二等米・三等米という区分は玄米の品質を共通の基準で理解するための手掛かりですが私たちが実際に玄米を食べるときには品種ごとの食感・香り・炊き上がりのやわらかさ・噛むほどに感じられる風味など等級だけでは分からない特徴にも出会います。

例えば粒のしっかりした玄米が好きな方もいれば、やわらかくもちもちとした玄米を好む方もいるでしょう。玄米の等級を知ることは数字や規格を覚えることだけではありません。その玄米がどのような基準で評価され、どのような品質管理を経て届けられているのかを理解することでもあります。等級という一つの情報を入り口に産地・品種・収穫後の管理にも目を向けてみると、いつもの玄米選びにも新しい発見が生まれるのではないでしょうか。

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あとがき|一粒のお米に刻まれた見えない時間

私たちが普段何気なく使っている「一等」「二等」という言葉には長い歴史があります。かつてお米は地域によって品質の評価方法や取引の慣習が異なり同じように見えるお米でも、その価値を共通の物差しで示すことは容易ではありませんでした。

明治時代以降、米の流通が広がるなかで品質を一定の基準で評価する仕組みが整えられていきました。作る人と買う人が互いに納得してお米を受け渡せるように、品質を確かめる手段が田んぼでの収穫が終わったあとも必要です。

秋の実りを迎えるまでには春に始まり夏の日差しや雨があり日々の田んぼを見守る人の姿がありますが収穫されたお米を乾燥させ整え確かめ次の人へと送り出す仕事にも多くの時間と経験が積み重ねられています。私たちが手にする玄米は、そうした一つひとつの営みを経て、ようやく食卓へと届くのです。

ここまでお読みくださりありがとうございます。さらに玄米の品質測定方法についてご興味がおありの方は下のボックスから内部リンクしておりますのであわせてお読みください。

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他にも玄米についてご興味がおありの方は下の関連記事もご覧ください。玄米に関する疑問がある場合は末尾のサイト内検索をご利用ください。それではよい玄米ライフをお送りくださいませ!

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